芸能

雑誌取材に神対応の嵐、いやな思いした記者はいないとの声も

取材者にも評判のいい嵐

 1月27日の記者会見で、2020年いっぱいで活動を休止することを発表した嵐。5人それぞれが、自分の言葉で自分の思いを語り、寂しさに耐えながらもますます嵐を好きになったファンも多い。

 全員がブレークした嵐5人とも多忙を極め、テレビ収録が終わった深夜から雑誌取材ということもあった。

 それでも文句ひとつ言わない彼らに、「嵐の取材で嫌な思いをしたスタッフは1人もいないのではないでしょうか」と、何度も取材を担当したテレビ誌記者は語る。

「数分しかない5人のクロストーク取材では、全員がすぐに意図を理解して、積極的に協力してくれました。コメントの片寄りもなくて、5人のバランス力が絶妙なんです。これは嵐にしかできないと、感動すら覚えました」

 本誌・女性セブン記者も嵐の「神対応」をこう語る。

「取材中に、どうしてもありがちな質問をしてしまうことがあるんです。櫻井さんに“ライバルはいますか?”と質問をした時、少し考えて、“キンプリの平野(紫耀)くん。どっちが本物の〈しょう〉か、決着をつけたい(笑い)”と予想外の答えが返ってきたんです。咄嗟の対応力がハンパないな、と驚くばかりでした」

 2011年3月の東日本大震災発生後には、「これぞ嵐」と呼ばれるチャリティーイベント『嵐のワクワク学校』が始まる。

「本来コンサートを予定していたけれど、電力不足に配慮して内容を変更したのが『ワクワク学校』。嵐のメンバーが先生となってさまざまな授業を行うのですが、東京ドームという大規模な会場で、歌も披露せずに満員の観客を満足させられるのは他のグループでは考えられません」(女性セブン記者)

 震災後の日本が求めた「絆」を体現し続け、2014年9月には、「はじまりの地」(デビューの会見をした)のハワイで、15周年コンサートを開催した。

 東京ドーム2個分の空き地に巨大な舞台装置を製作し、大掛かりな機材を船と空輸で運び、ラストは400発の花火という演出に、3万人の観客が熱狂した。

「このライブが嵐の1つの到達点」―全メディアがその快挙を報じていた頃、女性セブン(2014年10月9日号)のインタビューで大野はこう語っている。

《おれはおれ。デビューの時から何も変わってないんだよね。変わったのは周りだけ、それはメンバーも同じだと思う。メンバーとの関係もずっと変わらないと思う》

 確かに変わったのは嵐ではなく、時代なのかもしれない。明治大学法学部非常勤講師の関修さんはこう語る。

「平成の前半くらいまでは、芸能界で活躍する人は特殊な才能の持ち主でした。しかし、インターネットが普及し、SNSが活発になり、価値観が多様化した現在は、YouTuberやブロガーに象徴されるように、誰もが特別になれる時代へと変化した。タレントがより身近で親しまれる存在になったんです。そんななか、子供からお年寄りまで、幅広い世代が親しみを感じられる存在が嵐の5人だったのでしょう」

 アイドル評論家の中森明夫さんも「時代が嵐に追いついた」と考えている。

「昭和の時代は、山口百恵や松田聖子といったソロシンガーがアイドルでしたが、平成はグループアイドルの時代。自然災害やいじめ、虐待問題など、人間同士の絆が問われた平成に、人々は嵐の仲のよさにホッとして、心地よさを感じたのです。先日の活動休止会見でも、スーツで神妙な顔をしてくるのかと思いきや、カジュアルな服装で、にこやかに現れてくれた。20年間、完璧でした」

 かつてハワイで相葉が語ったとおり、頂上に立った5人。デビューしてからのこの20年間は、彼らの誠意が私たちに夢を見させてくれた7074日間でもある。

 活動休止に入るまでの残り約700日間は、私たちが感謝とカンゲキを嵐の5人に伝えていく時間なのかもしれない。

※女性セブン2019年2月28日号

関連記事

トピックス

氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
公益通報されていた世耕弘成・前党参院幹事長(時事通信フォト)
【スクープ】世耕弘成氏、自らが理事長を務める近畿大学で公益通報されていた 教職員組合が「大学を自身の政治活動に利用、私物化している」と告発
週刊ポスト
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
NEWSポストセブン