これまで数多くの作品を上演してきた日本演劇界の旗手「劇団四季」。そんな「劇団四季」が手がける海外新作ミュージカル『パリのアメリカ人』が、1月20日の幕開け以降、様々な世代から好評を博している。
本作は1951年に公開された往年の名作映画「巴里のアメリカ人」を基にしており、第二次大戦直後のフランス・パリを舞台に、若い男女の美しくも切ない青春群像劇が繰り広げられる。
主人公であるアメリカ人の退役軍人ジェリーは、戦争終結後、パリの街で画家として第二の人生を送ることを決意。作曲家志望のアダムや舞台芸人を夢見るアンリとの若々しい友情、そしてバレリーナ志望のヒロイン・リズへの愛情をめぐる苦悩に満ちた人間関係が描かれる。
これまで2014年にパリ、2015年にはアメリカ・ブロードウェイで公演され、トニー賞4部門など数多くの賞を受賞。そんな注目作が、劇団四季によってついに日本初お披露目となったわけだ。
公開初日は「客席は満席で、カーテンコールが始まるとすぐにスタンディングオベーションとなりました」(広報担当者)という盛況ぶり。ネット上でも、観劇した人たちの「本当に感動して頑張って涙をこらえた」「バレエの力に魅了されました」など、絶賛の声が相次いでいる。
四季にとっても「大きな挑戦」となる本作。作品のキモとなる演出・振付を担当するクリストファー・ウィールドン氏は『不思議の国のアリス』『冬物語』など数々のバレエ作品を手掛けており、世界的演出家として名高い。劇団四季とは「初コラボ」となり、公開前からひときわ大きな期待が寄せられていた。ウィールドン氏は日本での公演に向けての手応えをこう語った。