かつて国家的行事だった宮中祭祀は戦後、「皇室の私的行事」とされ、国民に知られることはほぼなくなった。しかし、森深い皇居の奥では、神聖かつ神秘的な祭祀が昔と変わらぬまま連綿と続いている。
祭祀を通じて神々への感謝と国家国民の安寧を願う天皇陛下の祈りは深い。一年の間にどんな宮中祭祀が行われているのか? 7月から12月に行われる宮中祭祀を紹介する。(祭祀・行事名、概要、出御・お出まし、の順)
7月30日【明治天皇例祭】
明治天皇のご命日に皇霊殿で執り行われる(伏見桃山陵においても祭典がある)。天皇・皇后 皇太子・同妃 各宮家の皇族。
9月 秋分の日【秋季皇霊祭】
皇霊殿で執り行われるご先祖祭。天皇・皇后 皇太子・同妃 各宮家の皇族。
9月 秋分の日【秋季神殿祭】
神殿で執り行われる神恩感謝の祭。天皇・皇后 皇太子・同妃 各宮家の皇族。
10月17日【神嘗祭】
賢所に新穀を供える神恩感謝の祭典。祭典前、天皇は神嘉殿の南庇で伊勢神宮を遥拝する。天皇・皇后 皇太子・同妃 各宮家の皇族。