週刊誌の見出しに並ぶ「加工食品」への厳しい意見。「だったら何を食べたらいいの?」と戸惑う人も多いのではないだろうか。しかし、加工食品は極端に食べすぎては問題があるかもしれないが、決して「食べてはいけない」わけではない。ポイントは、“どのように商品を選ぶか”だ。そこで「加工肉」について、「超加工食品」の賢い見分け方を紹介する。
◆「発色がいいもの」より「無塩せき」を選ぶ
ハムやソーセージ、ベーコンなどの原材料を見ると、「発色剤」と書かれた商品がほとんどだ。
原材料表示では、「発色剤(亜硝酸Na)」などと表示されており、「亜硝酸ナトリウム」のことを指す。
「無塩せき」とは、亜硝酸ナトリウムを使用せずに製造した商品を示している。食品ジャーナリストの郡司和夫さんはこう話す。
「亜硝酸ナトリウムが怖いのは、他の成分と混ざると発がん性のリスクが高まる性質を持つことです。人間の胃の中にも存在する『アミン類』という物質と亜硝酸ナトリウムが一緒になると、『ニトロソ化合物』という強力な発がん性物質ができるのです。亜硝酸ナトリウムが使われた加工肉をたくさん食べ続けることは非常にハイリスクだと覚えてほしい」(郡司さん)
加工肉を選ぶ時には、さらに保存剤である「ソルビン酸カリウム」にも注意が必要だ。
「亜硝酸ナトリウムとソルビン酸カリウムは化学変化を起こし、発がん性物質ができることがわかっています。欧米では非常に問題になっているが、日本ではいまだに使われていることがある。両方使用された商品はもちろん避けた方がいいが、ソルビン酸カリウムが単体で使用されていても、他の食品から亜硝酸ナトリウムを摂取している可能性があるので、できるだけ避けた方がいい」(郡司さん)
市販されているサンドイッチのハムにも亜硝酸ナトリウムはかなりの頻度で使われている。
※女性セブン2019年3月14日号