週刊誌の見出しに並ぶ「加工食品」への厳しい意見。「だったら何を食べたらいいの?」と戸惑う人も多いはずだ。しかし、加工食品は決して「食べてはいけない」わけではない。ポイントは、“どのように商品を選ぶか”だ。ここでは、スイーツやアイスの選び方をご紹介。
甘味を選ぶ時は、「砂糖」と表記されたものや、黒糖、ハチミツ、メープルシロップなど天然由来の糖が安心だ。一方で避けたいのは、「果糖ブドウ糖液糖」だ。食品ジャーナリストの郡司和夫さんが言う。
「清涼飲料水を筆頭に幅広い食品に使用されています。トウモロコシなどの天然の素材から作られていますが、でんぷんを人工的に分解して作っているため、自然にできた糖に比べて血糖値を急上昇させやすい。糖尿病の原因になったり、心臓病のリスクが高まるという研究結果があります。果糖ブドウ糖液糖が入っている商品は、他にもさまざまな添加物が含まれているケースが多いため、私自身も選ばないようにしています」
さらに、アスパルテーム、スクラロースなど人工的に合成して作られた「人工甘味料」にも気をつけたい。
カロリーが低いので、砂糖の代用品として糖質オフなどの健康志向の加工食品にも使用されることが多いが、果糖ブドウ糖液糖と同じく糖尿病リスクを上昇させるといわれている。食品問題評論家の垣田達哉さんはこう言う。
「空腹感を刺激し、より甘いものを欲するようになってしまう。肥満ホルモンを分泌し、肥満を引き起こすという指摘もあります」
では、体にやさしいスイーツはどう見分ければいいのか。コツは「昔ながら」の甘味かどうかだ。
「おまんじゅう、せんべいなどの和菓子や米菓を選ぶと、比較的安心です。日本人が古くから食べてきたものは、シンプルな糖で作られていて、pH調整剤などの保存料も使用されていないことが多い。
もちろん、作っているメーカーによっては首をかしげるものもあるので、原材料表示のチェックを忘れずに。同じ種類のお菓子で迷った時は、複数のメーカーを比較しながら選ぶといいでしょう」(郡司さん)
アイスクリームには「pH調整剤」や「果糖ブドウ糖液糖」が使用されやすいが、『あずきバー』(井村屋)のように「砂糖、小豆、水あめ、コーンスターチ(遺伝子組み換えでない)、食塩」と、非常にわかりやすい原材料で作られている商品もある。
「ただし、甘いもの全般にいえることですが、カロリーと糖質の高さに注意してほしい。年齢にもよりますが、糖質の摂取は1日300g未満が目安です」(垣田さん)
※女性セブン2019年3月14日号