東京・墨田区の『すみだ水族館』では、現在58羽のマゼランペンギンが暮らしている。そのうち、確認されているカップル数は19組。
飼育スタッフらの間でも、今後の展開が最も注目されているというアケビ(♂)とフジ(♀)。その恋愛ヒストリーは昼メロドラマさながらの泥沼劇だ。
アケビは頭がよくて気もよく利く。妻のことが好きすぎて、ほかのペンギンといるだけで寂し気な顔。フジは、お色気たっぷりな強気女子。寝る時は夫のことを枕代わりにしてしまうという女王様タイプ。飼育スタッフの福谷彩香さんはこう言う。
「実はフジというのはなかなかの悪い女で、アケビという夫がいるにもかかわらず、ほかの男子に思わせぶりな態度を見せるんですよ」
一方、アケビは館内でも1、2を誇る美声の持ち主。独身時代、その甘~い歌声を武器に落とした女子は数知れず。
「自分から積極的にメスのペンギンに羽づくろいをする紳士的な一面もあるので、放っておいてもモテモテだったはずなんですが…フジと出会ってからはフジ一筋。フジのことが好きすぎて四六時中、気になる様子です」(福谷さん、「」内以下同)
ふたりの間にちゃんこという1児を授かってからも、アケビのフジに対する気持ちはヒートアップするばかり。その理由は、フジのこんな過去にあるのかも…。
「フジはお色気たっぷりの女王様キャラですから、男扱いも手慣れたもの。結婚前もほかに恋人を作って遊び歩いていましたが、なんだかんだいって元サヤのアケビの元へ帰っていたんです」
そんな浮気性な妻をめとっただけに、アケビの気苦労も絶えることがない。少しでもほかの男がフジに近づこうものならば、物凄い剣幕で怒りまくる。かつて女子を虜にした美声をとどろかせる時、それはフジの近くにいる男たちに睨みをきかせる時となった。
けれど、悲しいかなどれだけフジにアピールしようとも、フジの心は一定の温度に保たれているようで。
「アケビの愛情の重さを弄ぶように、フジはワイン(♂)を誘惑して不倫をするようになったんです。近頃ではヤキモチ焼きなアケビも相手を威嚇する剣幕はどこへやら。フジがワインと楽し気にしている姿を遠くから寂し気な表情でじっと見つめています」
※女性セブン2019年3月14日号