二軍スタートながら連日キャンプ地を沸かせ、中日スポーツの一面を飾り続けた根尾昂(18)。ファンの期待を一身に背負うが、中日時代に3年連続最多安打を記録した田尾安志氏は「今年は戦力として考えない方がいいと思います」とし、ショートの開幕スタメンは3年目の京田陽太(24)で決まりだとみている。
「もちろん根尾は非凡な才能は持っていますが、まずは下(二軍)で成績が残せるかを見た方がいいと思います。将来性がある選手だけに中途半端に上(一軍)で使わないほうがいいと思う。上げる時はそのポジションを任せるつもりで考えてあげないと、“試合に出られない一軍”は意味がない。走攻守揃った選手なのですべてを叩き込んでから一軍に上げる方が、本人にとってもプラスだと思う」
1988年の立浪和義以来の高卒ルーキーの開幕スタメンの可能性は低そうだ。入団会見で“狙う”意志を表明していた根尾からすれば悔しいだろう。
「昨季の京田(の成績)なら可能性はあったかもしれませんが、秋季キャンプあたりから京田は目の色が違っています。昨年、新人王を獲得した1年目より打率が下がり悔しい思いをしたし、根尾の加入もすごく良い刺激になっていると思う。
今年の中日は、勝ち星の計算できる投手が揃わず、上で争えるチームになっていませんが、若い2人がチームへ刺激を与え続けることで、少しでも上向かせてほしい」
※週刊ポスト2019年3月15日号