2019年のキャンプが終了し、いよいよプロ野球の開幕が間近となった。今年も多くの新人・若手がキャンプ地を賑わせたが、その中で最も光った、プロが見た「新人王有力株」は誰か。1994年にセ・リーグ新人王を獲得した藪恵壹氏(50)が予想する。
* * *
セ・リーグではヤクルトの村上宗隆内野手に期待ですね。体がゴツいし長打力もある。2018年11月のアジア・ウインターリーグでは4本塁打しました。狭い神宮球場がホームなので、25本くらい打ってインパクトを残してほしいですね。広島の小園海斗内野手もいいですが、左腕への対応が課題。まあ、広島は時間をかけて育てるでしょうけど。
パ・リーグは西武の松本航投手。僕もそうでしたが、新人王を獲るには一軍ローテへの定着が必須。その点西武は投手の台所事情が苦しいので試合に出してもらえると思いますし、新人を育てるのが上手いので成長が期待できます。
野手ではロッテの安田尚憲。身体が大きくて腕が長く、抜けた変化球をしっかり長打にできるパワーがある。インコースを打つとき右肘が浮いてヘッドが寝てしまう悪い癖がありますが、実戦を積んでいけば面白い存在になるでしょう。
※週刊ポスト2019年3月15日号