頭は動かさず、ボールを最後まで見て、手ではなく体の軸を意識してゆっくり振る──多くのゴルファーがまるで呪文のように唱える“常識”だ。しかし「これこそが上達を妨げている」と語るのが、よみうりゴルフ倶楽部(東京)所属の加藤淳プロである。今回はゴルフ大好きグラビアアイドルの園都(その・みやこ)さんが加藤プロの特別レッスンを受講した。バンカーについては、「オープンスタンスに構えるべき」とするレッスン書が多いが、加藤プロのアドバイスは?
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バンカーショットは、砂の爆発による力をボールに伝達して打ち出すエクスプロージョンショットとなります。そのためボールの手前を故意にダフって打つと思っている人が少なくありませんが、意識しすぎて手前に入ってしまうミスが多くなってしまいます。
正しく入らない原因として、オープンスタンスに立つように構える間違った常識を極端に実践している傾向があります。オープンに立つと、右足重心になるので、目標より手前をダフりやすくなる。またカットに打つことで砂の爆発が適正に伝わっていません。
バンカーは砂の爆発の伝達でボールが打ち出されるため、基本的にはヘッド軌道方向に打ち出される。目標に向かってスクエアに構え、スタンス通りに打つ。フェースは距離によって開いていくのが正解です。
砂の爆発力を伝えるためには、ボールの手前2~3センチの位置を定めて打つことが重要。バンカーに線を引いて、その左壁を正確に打つ練習を反復してやってみるのが効果的です。
【プロフィール】
◆かとう・じゅん/49歳。よみうりゴルフ倶楽部所属プロ。大学ゴルフ公開講座等の講師を務め、行動心理学を基本にしたレッスンに定評がある。
◆その・みやこ/1992年、徳島県生まれ。グラビアアイドルとして雑誌などで活躍。趣味はゴルフと温泉巡り。
撮影■藤岡雅樹 取材・文■鵜飼克郎
※週刊ポスト2019年3月15日号