2019年のキャンプが終了し、いよいよプロ野球の開幕が間近となった。今年も多くの新人・若手がキャンプ地を賑わせたが、その中で最も光った、その道のプロが見た「新人王有力株」は誰か。1998年にセ・リーグ新人王を獲得した川上憲伸氏(43)が予想する。
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中日OBとして根尾昂に期待しています。野球のセンス、野球勘がすでに備わっており、試合の場面によって求められる役割を瞬時に判断できる頭の良さがある。1年間レギュラーを張る力もあると思いますね。ケガでキャンプをまともにできていないのは痛いですが、早い段階で復帰してほしいものです。
パ・リーグはソフトバンクの投手・甲斐野央。投手出身の工藤公康監督が適性を見極め、セットアッパーかリリーフで1年間活躍すると思います。
そして少々地味ですが、西武の山野辺翔。セカンドでレギュラーを取れれば面白い。新人王を獲るためにはレギュラーになる必要がありますが、実は昔からルーキーがレギュラーを取るのは二遊間かセンター、ライトであることが多いんです。その点、(FAで)浅村栄斗が抜けたのは大チャンス。定着できれば、十分に新人王の可能性はあると思います。
※週刊ポスト2019年3月15日号