国内

地方議員のなり手不足問題の解決策 いっそ「議会廃止」を

経営コンサルタントの大前研一氏

 地方議会では議員のなり手不足が深刻な状況である。統一地方選を前に、経営コンサルタントの大前研一氏が議員「なり手不足」問題の解決策を提案する。

 * * *
 今春の統一地方選挙は、知事選挙・道府県議会議員選挙・政令指定都市の市長と議員の選挙が4月7日投開票、それ以外の市区町村の首長と議員の選挙が4月21日投開票で行なわれる。

 だが、いま地方議員のなり手不足が深刻化している。総務省「地方議会・議員に関する研究会」の報告書によると、前回(2015年)の統一地方選における無投票当選者数の割合は、都道府県議選が21.9%で過去最高となり、町村議選が21.8%で過去2番目に高かった。

 朝日新聞(2月18日付)のアンケートでは、全国の都道府県・市区町村1788議会のうち、議員のなり手不足が「課題」と答えた議会は38%の678議会に上った。また、日本経済新聞(1月28日付)は、過疎化や高齢化に直面する小規模自治体の議会選挙では立候補者が定数に届かない定数割れが頻発し、補選でも立候補者がゼロという事態が出始めた、と報じている。

 このため、無投票や定数割れを避けようと、定数を減らす動きや議員報酬を増やす動きが出ている。さらに、自治体との請負契約がある企業役員との兼業や公務員との兼職を禁じる地方自治法の規定が立候補を阻む一因として、緩和を求める声が高まっているという。

 だが、この問題はゼロベースで考えるべきである。すなわち、なり手不足の問題以前に「そもそも地方議会は必要なのか?」と問うべきだと思うのだ。

関連記事

トピックス

近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
【エッセイ連載再開】元フジテレビアナ・渡邊渚さんが綴る近況「目に見なえい恐怖と戦う日々」「夢と現実の区別がつかなくなる」
NEWSポストセブン
『続・続・最後から二番目の恋』が放送中
ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』も大好評 いつまでのその言動に注目が集まる小泉今日子のカッコよさ
女性セブン
事務所独立と妊娠を発表した中川翔子。
【独占・中川翔子】妊娠・独立発表後初インタビュー 今の本音を直撃! そして“整形疑惑”も出た「最近やめた2つのこと」
NEWSポストセブン
名物企画ENT座談会を開催(左から中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏/撮影=山崎力夫)
【江本孟紀氏×中畑清氏×達川光男氏】解説者3人が阿部巨人の課題を指摘「マー君は二軍で当然」「二軍の年俸が10億円」「マルティネスは明らかに練習不足」
週刊ポスト
田中圭
《田中圭が永野芽郁を招き入れた“別宅”》奥さんや子どもに迷惑かけられない…深酒後は元タレント妻に配慮して自宅回避の“家庭事情”
NEWSポストセブン
ニセコアンヌプリは世界的なスキー場のある山としても知られている(時事通信フォト)
《じわじわ広がる中国バブル崩壊》建設費用踏み倒し、訪日観光客大量キャンセルに「泣くしかない」人たち「日本の話なんかどうでもいいと言われて唖然とした」
NEWSポストセブン
ラッパーとして活動する時期も(YouTubeより。現在は削除済み)
《川崎ストーカー死体遺棄事件》警察の対応に高まる批判 Googleマップに「臨港クズ警察署」、署の前で抗議の声があがり、機動隊が待機する事態に
NEWSポストセブン
北海道札幌市にある建設会社「花井組」SNSでは社長が従業員に暴力を振るう動画が拡散されている(HPより、現在は削除済み)
《暴力動画拡散の花井組》 上半身裸で入れ墨を見せつけ、アウトロー漫画のLINEスタンプ…元従業員が明かした「ヤクザに強烈な憧れがある」 加害社長の素顔
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン
米利休氏のTikTok「保証年収15万円」
東大卒でも〈年収15万円〉…廃業寸前ギリギリ米農家のリアルとは《寄せられた「月収ではなくて?」「もっとマシなウソをつけ」の声に反論》
NEWSポストセブン
SNS上で「ドバイ案件」が大騒動になっている(時事通信フォト)
《ドバイ“ヤギ案件”騒動の背景》美女や関係者が証言する「砂漠のテントで女性10人と性的パーティー」「5万米ドルで歯を抜かれたり、殴られたり」
NEWSポストセブン
“赤西軍団”と呼ばれる同年代グループ(2024年10月撮影)
《赤西仁と広瀬アリスの交際》2人を結びつけた“軍団”の結束「飲み友の山田孝之、松本潤が共通の知人」出会って3か月でペアリングの意気投合ぶり
NEWSポストセブン