いったいあの騒ぎはなんだったの──か。その「奇妙なインパクト」だけで人々の記憶に残った平成の事件のひとつが、2005年7月の「白骨温泉偽装事件」だろう。
年間40万人が訪れる長野県の人気温泉の白濁色は「着色」だった──入浴剤を投入する様子を本誌・週刊ポストが写真とともに報じると、その後に伊香保、水上、箱根などの有名温泉でも「偽装」が相次いで発覚し、日本中が大騒ぎに。あれから15年、白骨温泉はどうなったか。
「あの後はバッタリ客足が途絶えましたが、現在は年間20万人ほどまで戻りました。白骨温泉の源泉は無色透明で、時間ととともに酸化して白濁します。
当時はお客さんが多く、酸化するまでの時間がないまま無色の湯に入られて残念がられるということがあった。“今も入浴剤を使ってるの?”と尋ねられることがありますが、もちろんそんなことはありません」(白骨温泉旅館経営者)
※週刊ポスト2019年3月22日号