国内

女子美術大学付属中学 偏差値38でも2年連続応募者増のなぜ

東京・杉並区内にある女子美術大学付属高等学校・中学校

東京・杉並区内にある女子美術大学付属高等学校・中学校

 中学受験の志望校選びは、偏差値や難関大学への進学率が高い学校ほど応募者が多いもの。だが、そうした潮流に反するように昨年、今年と2年連続して受験者数を増やしたのが女子美術大学付属中学(女子美)だ。よく「芸術・美術系は偏差値では測れない」と言われるが、多くの受験生や保護者が女子美を選んだ理由は、必ずしも専門性だけではないという。安田教育研究所の安田理氏が、中学受験の一断面を探った。

 * * *
 私は仕事柄、中学受験する保護者と接することが多い。いま保護者が切実に思っていることは、「わが子はこれまでにない厳しい時代を生きる。だからそうした戦場を勝ち抜いていける多彩な武器を与えたい」というものである。

 保護者が武器として意識しているのは、英語の4技能であり、ITスキルであり、論理的思考力、プレゼンテーションスキル……といった21世紀型能力と言われるものであったりする。現に、次の時代を語り、必要なスキルを身に付けることを前面に打ち出している学校が大勢の受験生を集め、偏差値も上昇している。

 わが子の学力向上が学校への要望の最たるものである保護者にとっては、中入生(中学からの入学生)は高入生(高校からの入学生)と混ぜず、学力別のコース制を敷き、検定教科書でない難しい教材を使い、どんどん先取りするような学校が望ましい。テストの順位を張り出すことで生徒を競わせ、勉強のモチベーションを上げて欲しいと願う保護者も多い。

 学校はそうした保護者の要望に合わせて、多くが似たような方向に進んでいるのである。

関連記事

トピックス

ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・最上あいさんが刺傷され亡くなった(右・知人提供)
《女性ライバー“最上あい”刺殺》「200万円を超える額を貸している」「消費者金融から借金した」高野健一容疑者(42)が供述する被害者・佐藤愛里さん(22)との“金銭トラブル”
NEWSポストセブン
“岡田節”は健在(写真/共同通信社)
阪神・岡田彰布前監督、久々のトーク披露で口にした“藤川阪神への本音” 「1年間、すんなりとはいかないと思う」
週刊ポスト
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・最上あいさんが刺傷され心肺停止となる事件が起きた(左・Xより)
《人気ライバー“最上あい”(22)刺殺事件》「山手線1周ライブ配信を見て、被害者を発見」逮捕された男の“配信を悪用した凶行” 【東京・高田馬場】
NEWSポストセブン
3月末でフジテレビを退職する椿原慶子アナ(インスタグラムより)
《電撃退職》椿原慶子アナ、フジテレビ問題で“報道の顔”として果たした役割 かつては滝クリの“後任”として抜群の安定感を見せる
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・最上あいさんが刺傷され心肺停止となる事件が起きた(左・Xより)
生配信中に刺された女性ライバー “最上あい” さん(22)は「最高ランク・プラチナプラス」の人気者 事件前日に話した知人が証言「優しくて思いやりがある子だった」
NEWSポストセブン
49歳で出産した女優・小松みゆき
49歳で出産した女優・小松みゆき 娘が、母の若い時の写真集を見たいと言い出したら…?「いいよ、と見せます」
NEWSポストセブン
3月末でフジテレビを退職する永島優美アナ(インスタグラムより)
《フジ永島優美アナ電撃退社》父・昭浩氏が明かした「娘の次なるチャレンジ」「ダンスやフルーツ方面」の仕事、「フジ問題との関係」は否定
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・最上あいさんが刺傷され心肺停止となる事件が起きた(左・Xより)
《衝撃の現場目撃証言》「ギャーッ! 助けて!!」「男が女性をバンバン蹴っ飛ばしていた」“最上あい”名義の人気女性ライバー(22)を男が刺殺 東京・高田馬場
NEWSポストセブン
19才の誕生日に成年式が開催される悠仁さま
悠仁さま「成年式」は異例の“19才の誕生日に開催”、詳細は“発表がない状態”の不安 進学先の筑波大学の受け入れ体制、小室眞子さんとの関係も難題に
女性セブン
稲田朋美・元防衛相の政治資金収支報告書に疑問視される支出が(時事通信フォト)
稲田朋美・元防衛相、政治資金約156万円で“バレンタイン支出”疑惑 2月にエルメス、バーニーズニューヨークに贈答品代を支出「本当に政治活動に必要か」との指摘
週刊ポスト
れいわ新選組にいま何が起きているのか(山本太郎氏。写真/共同通信社)
れいわ新選組・山本太郎氏、ロスジェネと30代を中心に政界の想定を超えた支持「時代が太郎さんに追いついてきた」「特定の支持母体を持たないのが魅力」…支持者たちの思い
週刊ポスト
日本人歴代4人目のNBAデビューを果たした河村勇輝(23)と、熱愛が報じられた中森美琴(23)
《NBAで大躍進の河村勇輝》熱愛報道のお相手は今も日本で“アイドル活動”を継続、本契約で“海外ゴールイン”の可能性
NEWSポストセブン