大物選手が次々と引退した昨シーズンのプロ野球界。新任コーチ陣の指導力にも注目が集まる。中日には「守備の底上げ」を期待されている新任がいる。昨季限りで引退し、選手兼任から専任となった荒木雅博・二軍内野守備走塁コーチ(41)の最大のミッションは、ドラ1・根尾昂(18)をプロのショートとして育て上げることだ。
「“金の卵”を預かることに、かなりプレッシャーを感じていたようです。そもそも荒木コーチは現役時代から寡黙な“努力の人”で、選手にあれこれ口うるさく指導するのはよくないと考えている。
このキャンプでは、根尾など若手には“〇〇したほうがいい”ではなく“××だけはしないほうがいい”と注意点だけを伝える指導法に切り替えた。これが“荒木コーチのアドバイスは明快でわかりやすい”と選手には好評のようです」(中日担当記者)
同じく中日の新人コーチが、浅尾拓也・二軍投手コーチ(34)。現役時代は“球界一のイケメン”と呼ばれ剛速球で名を馳せたが、引退後は「本の虫」となっているようだ。
「移動の新幹線の車中では、恩師の落合博満氏(65)や野村克也氏(83)の著書、野球理論に関する本を読みあさっている。登板過多による勤続疲労で現役後半は思うような投球ができなかったために、教え子たちには同じ轍を踏ませないと必死のようです」(同前)
※週刊ポスト2019年3月29日号