もうすぐ新学期シーズン。体育の授業や運動会前になると子供の体操着のゼッケン付けにひと苦労するという方も少なくないのでは。ここでは、母親力発揮のゼッケン付けを紹介します。
◆頑丈な「たてまつり」は糸も目立たず簡単!
体操着にゼッケンを付ける時、簡単なアイロンテープははがれやすく、ミシンで縫うと外すのが大変。それよりも少し手間はかかるが、見栄えもよく、子供たちも快適に運動できる手縫いの方法を東京家政学院大学現代生活学部准教授で、被服造形、被服構成学、色彩学を専門に教える井澤尚子さんに伝授してもらった。
「今回紹介する『たてまつり』は簡単なうえに縫い目が目立たず頑丈なので、動き回る体操着でも安心。最初に、付ける位置は実際にお子さんに着せて決めます。柔らかい素材の体操着を持ち上げすぎないことでズレずに縫うことができます」(井澤さん)
今回は説明用に黒い糸を使用するが、実際はゼッケンと同じ色の糸で縫うこと。
【1】アイロンで形を決める
ゼッケンを端から約1cm裏側に折り、アイロンでクセ付けする。指で押さえながらかけると歪まない。
【2】まち針で固定する
ゼッケンを体操着の取り付ける位置に置き、まち針を内側1cmの8か所に、外側に向けて打つ。この時、体操着の中に厚紙を入れておくと作業がしやすい。こうすれば、背中側の生地を一緒に縫い付ける心配がないのだ。
【3】しつけ糸で固定する
まち針の上から、ゼッケンの3~5mm内側をしつけ糸で仮縫いする。縫ったところはまち針を外す。
【4】角から縫い始める
糸の玉留めを隠すため、ゼッケンの重なる部分から針を刺して、ゼッケンへと縫い進める。
【5】たてまつりをする
針を出した真向かいの体操着に針を刺し、斜めに進んで1cm先のゼッケンに針を出す。なお、 糸をしっかりと引きながら、等間隔に縫っていく。1cm間隔で縫い進むため、体操着の裏側は丸囲みの写真のようになる。
【6】糸こきをする
一辺の半分程度を縫ったら、縫い縮みを防ぐために糸こきをする。両端を持ち、指の腹で糸をしごく。
【7】角を縫う
方向転換は、ゼッケンの角をしっかり縫って次の一辺へ。最後は縫い始めと同じ辺りに玉留めをする。しつけを外せば完成だ。
撮影/菅井淳子
※女性セブン2019年4月11日号