病気にならないようにするには、食生活に気をつけることが重要だというが、一体どの食べ物が本当に体にいいのだろうか? そこで、医師や管理栄養士など「食と健康のプロ」25人にアンケート調査を実施。体にいい食べ物は数あれど、その中でも特に「自然治癒力を上げる食べ物」をランキング化した。
アンケートでは、25人の「食と健康のプロ」に「自然治癒力や免疫力を上げる食べ物ベスト5」を挙げてもらい、1位を5点、2位を4点、3位を3点、2位を2点、1位を1点として集計。その結果、1位「納豆」62点、2位「にんにく」25点、3位「ヨーグルト」23点、4位「しょうが」20点、5位「みそ」19点という結果になった。
このほかにも上位にはきのこ類が複数ランクインした。アンケートにも参加した早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構の矢澤一良さんが言う。
「しいたけ(9位、14点)に代表されるきのこ類には、β-グルカンと呼ばれる、免疫力を高める多糖体が多く含まれていて、インフルエンザ予防やがん予防につながります」(矢澤さん)
しめじやエリンギにも同様の効果があるが、銀座東京クリニックの福田一典さんがすすめるのは、まいたけ(6位、15点)だ。
「β-グルカンは、きのこ類のなかでも特にサルノコシカケ科の仲間に多く含まれています。ただ、それらのきのこはとても硬く、味も苦いので食用には向かず、霊芝、猪苓、茯苓などの生薬として漢方薬に使用されている。その例外がまいたけです。味も香りもよいので、サルノコシカケ科のなかで唯一、そのまま食べられるのです」
1位の納豆をはじめとして、日本で昔から愛されてきた食品が多数ランクインするなかで意外な健闘が光ったのは、ココナッツオイル(23位、5点)、ブロッコリースプラウト(13位、10点)などの新興勢力。どちらも女性にとってうれしい効果がある。皮膚科医で食事による美肌づくりを指導している、あいこ皮フ科クリニックの柴亜伊子医師が解説する。
「ココナッツオイルは体内の余分な脂肪を燃やしてエネルギーに変えるほか、糖の代謝を促します。女性は40才を過ぎると糖尿病になりやすいので、ココナッツオイルは必須です」
ブロッコリーの新芽であるブロッコリースプラウトには、乳がん予防効果があるという。
「スルフォラファンという成分がそれにあたります。スルフォラファンは細胞がつぶれることで活性化するので、食べる時はよくかむことを心がけてください」(柴さん)
※女性セブン2019年4月11日号