3月29日に2019年のプロ野球が開幕した。ルーキーたちや新監督たちの采配だけでなく、ベテラン選手たちからも目が離せない。阪神では、藤川球児(38)が「ストッパー復活」に名乗りを上げた。矢野燿大監督は、昨季32セーブを挙げたドリス(31)をストッパーに起用する方針を決めているが、昨シーズン7敗を喫しており不安は残る。
「現役時代に藤川の球を受けていた矢野監督の期待は大きい。キャンプ中には、阪神OBの江夏豊氏も藤川のストッパー起用に太鼓判を押していた。かつての『火の玉ストレート』は投げられなくなったが、コントロールやマウンドさばきで抑えられるようになった。日米通算225セーブを挙げており、名球会資格まであと25セーブというのもモチベーションになっている」(スポーツジャーナリスト)
阪神では、福留孝介(41)と糸井嘉男(37)も外野のレギュラーとしてフル出場を目指している。
阪神の左のワンポイントとしてブルペンを支え、「ゴジラキラー」として名を馳せた遠山奬志氏が言う。
「ベテランは一度失敗したら後がない。その先には“引退”や“戦力外”もチラつきます。プレッシャーはありましたが、後がない危機感は集中力につながります。
それに、過去の実績がある選手は、その“名前”だけで相手チームに脅威に映る。打力や球速が落ちてきても“おっさんパワー”はダテじゃないんです」
※週刊ポスト2019年4月12日号