政府に不都合な情報が拡散することを恐れ、当局がインターネット情報検閲システム「金盾」を駆使してアクセスを遮断している中国。そうした事情から中国国内では日本でおなじみのツイッターやインスタグラムなどが使えず、代わりに中国版短文投稿サイトとして独自に発展したのが、「ウェイボー(微博)」だ。
日本ではSNSを使用していない有名人が、積極的にウェイボーを活用することもある。木村拓哉(46才)は昨年ウェイボーのアカウントを作成し、ほぼ毎日更新。昨年6月にアカウントを開設した山下智久(33才)も、日本ではSNSを利用していないが、更新は頻繁だ。
山下は、2月5日に中国語で旧正月の新年の挨拶を行う動画をアップ。中国人ファンを「私たちと交流するために頑張ってくれているのね」「中国語が上手だ」と感激させた。
その一方で、3月8日には文法を間違い、《僕一緒に頑張ろう!》(※注:ウェイボーでは中国語で書かれており、本誌・女性セブンが日本語訳)と不自然な中国語で投稿。これが「かわいい!」とフォロワーから大絶賛を浴びた。
「ベッドに寝ころんで、やさしい笑顔を見せながら“おやすみ”とつぶやいている写真には萌えました。投稿を見逃さないように、頻繁にウェイボーをのぞいています」(20代の日本人ファン)
なぜ、日本の芸能人がこぞってウェイボーを使うのか──。芸能関係者が説明する。
「やはり中国でのファン獲得を目指す意味合いが強い。7億人のユーザーのうち1%に興味を持ってもらうだけで700万人のファン獲得になる。その巨大市場は魅力的です」
そのウェイボーでは、日本とは違う光景が見られている。日本人アカウントのフォロワー数ランキングを見ると、意外な顔ぶれなのだ。
1900万人を超える桁違いのフォロワー数で不動の首位に君臨するのは、「セクシー女優」という中国では競合のない肩書を武器に、いち早く2010年にアカウントを開設した蒼井そら(35才)だ。
最近は「逆輸入俳優」として日本でもその名が知られるようになった矢野浩二(49才)は、反日ドラマの悪役ぶりと対照的なバラエティー番組での親しみやすいキャラクターが受け、約286万人で6位に食い込んでいる。表は3月31日現在のトップ12だ。
8位は、『egg』などのギャル雑誌で活躍した編集者・アーティストの米原康正氏が約269万人でランクイン。自身が撮影した美女たちの写真をウェイボーで公開していたところ、「自分の写真も紹介してほしい」と願う中国人女性を中心にフォロワーの輪が広がったという。
あなたの好きな芸能人も、ウェイボーをやっているかもしれない。
※女性セブン2019年4月18日号