遠い異国の地で、外交官トップである大使の“スキャンダル”が飛び出した。「国民全体の奉仕者たるにふさわしくない行為」をしたとして、外務省は3月29日、駐ケニア大使の植澤利次氏に停職12か月の懲戒処分を下した。植澤氏は同日付で依願退職している。
処分の理由は「セクハラの疑い」と報じられているものの、外務省は「関係者のプライバシーに関わり、特定につながるので詳細は答えられない」としている。一体ケニアの地で何があったのか。現地在住の女性実業家が語る。
「3月8日に植澤大使が緊急帰国してしまい、以後は大使不在という異常事態が続いていました。処分理由は正確には分かりませんが、植澤大使の“女好き”は有名でした。3年前に彼が着任して以降、大使公邸でしばしば、女性のみ参加の交流会が行なわれるようになったんです。大使の招待ですから断わることもできず、私も何度か出席しました」
出席者は毎回10人ほど。高価なワインをともなうディナーと歓談が数時間にわたって続くという。
「好みの女性を見つけると、『こっちへおいでよ。最近、どうなの?』と声をかけて、最後は『週末にゴルフと食事しようよ』が、お決まりのパターン。ある駐在男性から“なぜ女性だけのパーティを頻繁に開くのか”と大使館に抗議めいた問い合わせもあった。植澤氏の部下である大使館職員も含め、週末の付き合いを断わり切れなかった女性たちもいます」(同前)
外務省に取材を申し込んだが、期限までに回答は得られなかった。これが日本人の代表と思われてはたまらない。
※週刊ポスト2019年4月19日号