美人書家として知られる安田舞さん(30)が、本誌・週刊ポストで新元号の「令和」を揮毫した。安田さんが新元号の感想と新時代に向けた抱負を語ってくれた。
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「令和」という字をひと目見た時、字の並びがとても綺麗だと思いました。「令」は相手を敬う時に用いられる言葉。令嬢、令息、令夫人といった形で使われます。「和」という文字が続くことで、美しく洗練された元号だと感じました。
そんな新たな時代「令和」に、皆さまが自分たちの幸せを築き、これからも一人ひとりの可能性がさらに拡大することを願い、心を込めて書きました。
私は昭和63年生まれですから、平成という時代は私の人生そのものでした。令和では、人の心を揺さぶる「本物」の作品を目指し、新時代の幕開けというこの機会に心を新たにしています。
【プロフィール】やすだ・まい/1988年生まれ、大阪府出身。4歳から書道を学び、第24回千字文大会展にて静岡県知事賞受賞。書を通じて日本の伝統文化・精神性を発信する活動を行なう一方、味の素CM「だし炊きたこ飯」の題字やNTT西日本・東日本の書の電報デザインなど、大手企業の作品制作も多数手掛ける。
◆撮影/内海裕之、取材・文/小野雅彦
※週刊ポスト2019年4月19日号