まだまだ活躍できるのに、いまのチーム事情で「使う場所がない」選手は必ず出現するものだ。2019年プロ野球シーズンが開幕した直後のいま、その筆頭として名前が浮かぶのは阪神の鳥谷敬(37)だろう。
開幕からルーキーの木浪聖也(24)にポジションを譲っており、ならばウチでとオリックス関係者は色気を見せていると言われる。在阪スポーツ紙記者は「鳥谷はまだ動けるし、大阪ドームを満員にできる人気があると考える関係者も少なくない」と語る。
だが、その鳥谷以上に“集客効果”が期待されているのが早大の後輩でもある日本ハムの斎藤佑樹(30)だ。4月4日の楽天戦で先発したが、2回途中3失点でKOされ、試合を作れなかった。
「ニュースターの吉田輝星(18)の入団で、日ハムでの斎藤の役割は終わろうとしている。それでもまだ知名度と人気はバツグン。西勇輝(28)と金子弌大(ちひろ・35)という全国区の人気選手が抜けて投手のコマも足りないオリックスは、喉から手が出るほど欲しいはず」(別の在阪スポーツ紙記者)
吉田と並んで、話題を集める今年の高卒ルーキーたち。ロッテのドラフト1位、藤原恭大(18)の陰でベンチを温めたのが2015年のドラ1、平沢大河(21)だった。
「遊撃が本職だが、2017年ドラ2の藤岡裕大(25)にポジションを奪い取られた。平沢は外野にコンバートするしかなかったが、今度は藤原が入ってきた。
開幕6試合目でスタメンがまわってきたが、それまでは守備固めでの起用。最近はファースト、サードにまで手を広げているが、出場機会は限られる」(在京スポーツ紙記者)
ユーティリティー性に加え、まだ若い。「センターラインが固定できないDeNAなどにとっては、柱となりうる有望株に映る」(同前)という。
※週刊ポスト2019年4月19日号