就職活動で最初の関門となるエントリーシート。巷には多くの「エントリーシートの書き方指南」が出回っているが、多くの就活生の相談に乗っている就活塾・キャリアアカデミーの宇佐川景子氏によると、逆に「使わないほうがいいフレーズ」が存在するという。宇佐川が解説する。
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2020年卒の就職活動が本格的に始まっています。多くの大企業が4月中にエントリーシートの締切を設けており、就活生は日夜、エントリーシート作成に追われていることでしょう。大量に到着するエントリーシートの中から、人事に「絶対に採りたい!」と思わせるには、避けた方がよいNGワードがあります。今回は、就活生がエントリーシートで使いがちだけれど、人事から見るとピンとこない「NGワード」を10個ご紹介します。
【1】「自主的」
【2】「積極的」
【3】「主体的」
就活生が書くエントリーシートには、「自主的」「積極的」「主体的」などの言葉がよく見受けられます。これらの言葉は、「通常であれば、自主的・積極的・主体的になることはない場合」に用いるのが正しい使い方です。しかし多くの就活生は、当然そうすべきシーンでの行動に対してこれらの言葉を用いるため、人事にはまったく響かない点がNGです。
よくある例は「アパレルの販売アルバイトで、自主的にお客様にお声がけしました」というもの。
お客様に積極的・自主的に声をかけることは、販売業なら本来業務です。本来すべきことをしただけで「自主的」と高く評価している点がNGです。それでも「自主的」を使うなら、「アパレルの販売アルバイトで、出勤時間以外も、日頃から自主的に系列店に足を運び、改善の提案をしました」というのが使い方としては正しいと言えます。
【4】「身につけました」
【5】「できます」
【6】「○○の能力があります」
「サークル活動を通して、調整力を身につけました」などの表現は避けましょう。どのような能力であれ、社会人からみたらまだまだであり、今後伸ばすべきものです。自分の能力を喧伝するのではなく、今の未熟さを理解している謙虚さと、これから伸ばす意欲を記述したほうが好印象です。
よくある例は「サークル活動を通じて、信頼される力を身につけました」というものです。これを謙虚に書き換えるなら「サークル活動を通じて、信頼される人間になるために、必ず集合時間の30分前に到着していました。特別な実績はありませんが、人より先に到着することは今後も心がけたいと思います」という内容になるでしょう。