上空から新国立競技場を見下ろすと、春の陽に照らされた屋根が真っ白に輝き、圧倒的な存在感を放っている(4月8日撮影)。
スタンド席の取り付けやフィールド工事も順調に進む。47都道府県の木材を使用した軒庇(のきびさし)は、ほぼ取り付けが終わっている。建築アナリストの森山高至氏が解説する。
「この1か月で西側の屋根(左側)にも白い板が張られました。5月中旬に終了予定の屋根工事ですが、見た目はほぼ完成しています。凹凸がなく平らな屋根は、高度な建築技術により実現されたもの。南側(手前)では歩行者デッキを整備中です。
人工地盤がかなり出来上がってきて、道路の反対側から競技場側に渡る階段も確認できます。
写真では分かりませんが、東側のエントランス入り口(右手)には、旧国立競技場にあった陶片のモザイク壁画『野見宿禰(相撲の神様)』と『ギリシャの女神』が移設されました。4m四方の巨大なものです」
外観の変化はわずかだが、11月の完成に向けて着々と内装工事が進んでいる。
撮影■小倉雄一郎
※週刊ポスト2019年4月26日号