平成もあと残すところ、10日あまりとなった。天皇陛下が全身全霊で取り組んでこられたお務めは、公務や宮中祭祀など多岐にわたり、激務だと言われている。80歳を過ぎてなお、天皇としてのお務めに励まれるのは、相当な気力と体力が必要であったことだろう。
若い頃から陛下は、将来天皇となるために、さまざまなスポーツに勤しんでこられた。冬はスキーやスケート、夏は水泳で心身を鍛え、学習院高等科に進まれてからは馬術部に所属し、キャプテンとして数々の大会に出場され、好成績をおさめられた。
そして、皇后さまと出会うきっかけとなったテニスも、陛下がお好きなスポーツとしてよく知られている。実は他にも、陛下が学生時代からずば抜けて上手く、得意なスポーツがあると、70年来のご友人であり、『天皇陛下のプロポーズ』(小学館)の著者である、織田和雄さん(83)が教えてくれた。
「あまり知られていませんが、陛下は卓球がお得意で、抜群の強さでいらっしゃいます。私はよく御所の卓球室で相手をさせて頂きましたが、勝ったためしがありません。いつも陛下の素早いショート打法で打ち負かされていました」(織田さん・以下同)
陛下は学習院大学時代、学内の卓球大会で優勝されたことがあり、ご友人たちの間でも負け知らずの腕前だったとか。ご成婚のおよそ1か月前にも、織田さんは陛下と卓球に興じたという。
「陛下に招待されて葉山御用邸に泊まり、ここにも卓球台がありました。夕食の後、卓球を楽しんだのですが、この時も陛下の俊敏なショートカットで、全く歯が立ちませんでした」