「最近、昼の帯番組の勢力図が変わりつつあります。調子のよかった『バイキング』(フジテレビ系)が、急に落ち始めたんです」(テレビ局関係者)
32年間続いた国民的番組『笑っていいとも!』の後を受け、2014年4月に始まった『バイキング』。当初は曜日ごとにMCが異なっていたが2015年からは月曜担当だった坂上忍(51才)が、金曜までMCを務めている。
「放送開始当初は苦戦しましたが、2016年の夏から視聴率が上昇。2018年からは、同時間帯の『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)や『ひるおび!』(TBS系)を圧倒し、1位となることも少なくなかった。その最大の功労者は坂上さんです。
日大アメフト部のタックル問題や、大相撲の暴力事件や貴乃花一門騒動など、デリケートな話題を積極的に取り上げて、歯に衣着せぬ発言を繰り返してきた。媚びない姿勢が視聴者の心を掴みました」(スポーツ紙記者)
一躍、昼の顔となった坂上だが、ここ最近、失速し始めているという。代わりに浮上してきたのが南原清隆(54才)がMCを務める『ヒルナンデス!』だ。
「3月は『ヒルナンデス!』に全敗で、4月もほとんど負けています。時事ネタを一切取り上げずにグルメや旅行など、マイルドな話題しか触れない『ヒルナンデス!』に視聴者を取られたことに、愕然としています」(『バイキング』関係者)
風向きが変わったのは3月12日、麻薬取締法違反の疑いで逮捕されたピエール瀧被告(52才)の事件を取り上げた頃だった。
「『バイキング』では瀧さんの相棒である石野卓球さん(51才)のツイートを否定的に取り上げたり、瀧さんの出演番組の公開自粛を反対する動きに疑問を呈したり、彼らの曲を特集して配信したサイトを売名扱いしたりと、“反電気グルーヴ”を前面に打ち出しました。それに対して“やりすぎ”“見当違い”などの声が上がったのです。
番組の性質上、一度振り上げた拳を下ろすことができず、結果、他局に視聴者が流れてしまった。『ヒルナンデス!』の視聴率が上がったのは、“攻撃的な坂上”より、“穏やかなナンチャン”へと視聴者の気持ちが移ったのでしょう。まさに漁夫の利です」(別のテレビ局関係者)
3月26日でサンドウィッチマンとYOU(54才)が『バイキング』を卒業するなど、人気レギュラー陣の“降板”も視聴者にはネガティブに映ったのかもしれない。
とはいえ、もともと“嫌われキャラ”がウリの坂上はそう簡単に動じない。改元をきっかけに方向転換をするという。巻き返しなるか。
※女性セブン2019年5月9・16日号