近年、急速に利用者を増やしているキャッシュレス決済。複数のサービスがあるが、大まかに分けて、第1の波が「クレジットカード」、第2の波が「電子マネー」、第3の波が「QRコード」等、となっている。
現在、この第3の波に多数の業種・事業者がこぞって参入し始めており、さながら戦国時代の様相を呈している。その一部をご紹介しよう〈以下、( )内は運営母体を示す〉。
【事業者】
◆ネット系
「PayPay」(ソフトバンクとヤフーの合弁)
「楽天ペイ」(楽天)
「LINE Pay」(LINE)
「メルペイ」(メルカリ)
「Origami Pay」(独立系ネット企業のOrigami)
◆通信系
「d払い」(NTTドコモ)
「au PAY」(KDDI)
◆流通系
「セブン・ペイ」(セブン&アイグループ)
「ファミペイ」(ファミリーマート)
「ヨドペイ」(ヨドバシカメラ)
◆海外系
「Amazon Pay」(米・アマゾン)
「WeChat Pay」(中国・テンセント)
「Alipay」(中国・アリババグループ)
その他、銀行系、交通系等々が続々と誕生している。
【支払い方法】
現金払いの場合、「財布からお金を出して相手に渡す」というやり方だが、キャッシュレス決済の場合はその方法がいくつかに分かれる。
◆磁気カード決済
利用者のカードを相手側の端末(カードリーダー)に通して、支払い情報(カード情報等)を読み取らせる方法。信販系のクレジットカードに多く見られる。
◆非接触型ICカード決済
利用者のカードを相手側の端末に直接接触させないで、支払い情報を読み取らせる方法。Suica等の交通系電子マネーやスマホウォレット(いわゆる“おサイフケータイ”)といったタイプがこれに当たり、「タッチ式」とも呼ばれる。Suica等は接触型のようだが、端末と接触させずとも、近距離でかざせば読み取りが完了する非接触型である。
◆QRコード決済
利用者がスマホでQRコードを読み取って支払い情報を相手に伝える方法。
それまでカードで行っていた決済機能をスマートフォンや携帯電話に移行して集約させたもので、「スマホ決済」とも呼ばれる。根本的な決済の仕組みはカードと変わらない。
そのほか、バーコードを介した「一次元バーコード」決済等もある。
いずれにしても、主流にして根幹となるのは、利用者側の信用や財産を管理する預金口座やクレジットカードで、サービスを開始するに当たっては、金融機関の口座番号やクレジットカード番号等の情報登録が求められる。
そして、今後さらに推し進められると思われるのが「QRコード」を介してのスマホ決済となっている。
※女性セブン2019年5月9・16日号