《退位「一代限り」への問い》。天皇陛下のご退位を直前に控えた4月21日、朝日新聞一面にそう題した記事が掲載された。2017年6月に退位を実現する特例法が成立した後、秋篠宮さまは自身の即位について、周囲に「兄が80才の時、私は70代半ば。それからはできないです」と漏らされたという内容だ。
また、「天皇になることを強く意識している」と皇室研究者に指摘されると、「そんなこと思ったことがない」と打ち消されたという。
新天皇の即位後、秋篠宮さまは皇位継承順位第1位の「皇嗣」となり、長男の悠仁さまが同第2位になられる。その発言は、「皇位継承の拒否」という意思表示とみられ、世間に衝撃を与えた。
「確かに、高齢での即位となると、短期間で改元や御代がわりの儀式が繰り返されることも考えられます。国民生活への影響も大きい。現実的には、秋篠宮さまが御年齢を理由に皇位を継がれないことはあり得るだろうと、皇室周辺では暗黙のうちに理解されていました。
しかし、もしそうだとしても、周囲がそう考えることと、ご本人が即位辞退の意思を表明することは、まったく違う次元の話です。なぜ退位と即位を直後に控えた、この大切な時期に報じられたのか」(秋篠宮家に近い関係者)
皇室典範は、皇位継承者の意思による即位拒否を想定していない。皇室にとって最も重要な使命といえる「皇統の継承」が危ぶまれる事態になりかねないからだ。
なぜそのような重大な記事がこのタイミングで「朝日新聞」で報じられたのか。これまでも朝日新聞は秋篠宮家を舞台とした“スクープ発言”を何度となく報じてきた。たとえば2018年8月8日の朝刊はこう報じた。
《「納采の儀 現状では行えない」秋篠宮ご夫妻 小室さんに》
眞子さまと婚約内定者・小室圭さんの結婚騒動に一石を投じる際どい発言だ。
「特に皇族の重大な発言を報じるには、絶対に間違いがあってはいけません。近しい記者が秋篠宮さまや紀子さまに直接確認し、ご本人の記事の“ゴーサイン”がなければ、とてもではないが書ける内容ではありません。今回の『即位拒否発言』も、大きなハレーションが想定できるだけに、秋篠宮さまの意図が汲まれて、このタイミングで報じられることになったと考えるのが自然でしょう」(皇室ジャーナリスト)
今回の秋篠宮さまの発言に、不安を覚えた国民は多いだろう。
「新天皇が即位された後、いつ何時、万が一の事態が起きれば、次の天皇になるのは秋篠宮さまです。私たちは陛下の言動をつぶさに見て、天皇のお立場を全うされることが並大抵のことではないことを知っています。“できない”“即位を意識したことがない”と発言されるような方で大丈夫なのかという戸惑いが広がるのも、無理はありません。少なくとも、新時代の幕開けに水を差したと言われても、仕方ないタイミングの報道でした」(前出・秋篠宮家に近い関係者)
※女性セブン2019年5月9・16日号