ビジネス

LINEとメルカリが提携、キャッシュレス業界に統一化の流れか

公共料金の支払いもキャッシュレス決済が可能だ(イラスト/杉山真理)

 モバイルに特化した調査研究機関『MMD研究所』のキャッシュレスに関する調査(2019年3月実施)によれば、QRコード決済を利用する理由の第1位は「ポイントがたくさんたまるから」。この回答は男性より女性に多かった。

 キャッシュレス決済で各社が設定している還元ポイントは、通常0.5~1%。1ポイントを1円で換算すると、200円の買い物をして1~2円が還元される計算だ。

 なかには、複数の決済アプリや電子マネーを使い分けて、すべての支払いをキャッシュレスにしてしまう強者もいる。そうなると、月に獲得できるポイントは合計数百円。年間にすれば数千円になる。

◆各社が続々と参入…その先はどうなる?

 ポイント加算の仕組みや、続々と生まれる決済事業者は、キャッシュレス初心者にとってはかなり複雑。一見お得なキャンペーンも一時的なブームに過ぎないかもしれない。

 10年後、いや数年後、キャッシュレス化はいったいどのような状況になっているのだろうか?

 そんななか、3月下旬に「LINE Pay」と「メルペイ」の業務提携が発表された。双方の利用者は、今年の夏を目処に、どちらの加盟店でもキャッシュレス決済ができるようになる。

 メルペイは、フリマアプリとして知られる「メルカリ」が始めたキャッシュレス決済。対するLINE Payは、「LINE」が母体。インターネットユーザーの80%以上が利用する(ICT総研2018年調べ)SNSの雄だ。

 インターネット界に大きな影響力を持ち、ライバルの関係にある両者が手を組んだことで、群雄割拠のキャッシュレス業界に統一化の流れが生まれる可能性がある。

「統一が進み、利用者にとって明快なサービスになれば、日本のキャッシュレス化はさらに広がるでしょう」(経済ジャーナリストの岩田昭男さん)

◆公共料金の支払いもキャッシュレス

 イオン系列をはじめ、一部のコンビニでは公共料金の支払いに電子マネーを使うことができる。さらにLINE Payでは、スマホと請求書が手元にあればどこでも支払いができるサービスを実施(大手電力会社などの公共料金)。アプリを起動して請求書のバーコードをスキャンすると、チャージ残額から料金が引き落とされる仕組みだ。

※女性セブン2019年5月9・16日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン