現金主義ばかりではなかなかいられなくなるくらい、電子マネーの普及が著しい。やれPayPayだ、QRコードだ、電子マネーだと最近よく耳にする。しかし、全然使い方がわからないという方もいるだろう。そこで、電子マネー体験をファミレスでしてみた。
近頃話題のQRコード決済に興味津々ながら、「使いすぎちゃわないか心配なのよね」と二の足を踏む“オバ記者”こと野原広子さんをともない、マネーライターの綿谷禎子さんが向かったのは、完全キャッシュレスの飲食店『ギャザリング テーブル パントリー 馬喰町店』(東京・馬喰町)だ。
ここは『ロイヤルホスト』などを展開するロイヤルホールディングスが運営しており、支払いは、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済のみ。注文も支払いもタブレット端末対応だ。
席に着くと、スタッフがオーダーの仕方や支払い方法を説明してくれる。早速、タブレットでケーキ&コーヒーを注文し、おいしくいただいた後、LINE Payで支払うことに。
「LINEのウォレットを開きコード支払いを選択し、パスワードを入れるとQRコードが出てくるので、お店の機械に読み込ませます。これで支払いは完了。支払情報がスマホに残るので、後で確認でき、お財布にレシートをためずに済みます」(綿谷さん)
◆注文・決済手順
【1】タブレットの画面に並ぶメニューの中から商品を選び注文する。画面上で確認できるので、スタッフを呼ぶ手間も省ける。もちろん、追加注文もOK。
【2】注文画面の下の「CHECK(会計)」を押して支払い方法を選ぶ。クレジットカードと電子マネーの場合はスタッフが来て対応してくれる。
【3】QRコード決済は席で行う。支払方法を選択してアプリを立ち上げ、「コード支払い」を押し、表示されたQRコードをタブレットに読み込ませるだけだ。すべてタブレット対応となると、店のスタッフとの触れ合いはなさそうだが、
「お客様が会計を始めるとすぐに情報が届くので、お見送りに出やすくなり、お客様との会話が増えました。レジ締めの必要がないため、閉店後は約15分で帰宅できるんですよ」(店長・城戸さん)
キャッシュレス決済は、店にも客にもやさしいようだ。オバ記者はこの体験をこう振り返る。
「注文はすべてタブレット、ってことは『ちょっと~、こっちの方が先なんだけど』という客のクレームがない。席に座ったままスマホで支払えるから、レジ並びがない。店に現金がないと、人は殺気立たないのかしら。こんなにおだやかな店は長い人生で未体験だわ」
撮影/浅野剛
※女性セブン2019年5月9・16日号