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福本豊氏「右ピッチャーのほうが盗塁が難しかった」の真意

福本豊氏が盗塁の極意を語る(共同通信社)

 14年連続で50盗塁以上を記録し、通算1065盗塁のNPB記録を持つ福本豊氏(71)。1972年には1試合5盗塁のリーグ記録、シーズン105盗塁の世界記録(当時)を樹立するなど、1970年代の「強い阪急」を足で支えてきた。そんな盗塁のスペシャリストに、「俺の後継者」とバトンを渡す“次のランナー”を訊ねると──。

 * * *
 対戦が一回りしたが、今季だと中日の大島洋平(33)やDeNAの神里和毅(25)、ロッテの中村奨吾(26)がよく走ってるな。ただ、シーズン通してコンスタントに、しかも何年も続けるのが大事やね。

 昨年の盗塁王は日本ハムの西川遥輝(27)が44個、ヤクルトの山田哲人(26)が33個やろ? 本音を言えば、年間143試合もあったら、最低でも40個はせな、タイトルはやれんよ。素質を感じる若いのはおるけど、“令和の盗塁王”にふさわしい選手が、今後出てきてくれることに期待やね。

 盗塁の成功率を上げるには、いいスタートをタイミングよく切ることが大切や。しかし、こればかりはアドバイスしてもその通りにできるもんやないからな。

 ピッチャーのクセを研究して、“投球リズム”を盗まないといけない。そして、頭やなくて、“目で見て反応する”ことが必要。今の選手は、スコアラーのデータがあるから頭では分かってるかもしれんが、目で反応できてないんです。足が速い選手でも、目で反応できないとリードが一歩少なくなり、スタートが半呼吸ぶん遅れる。

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