メディアには連日、新天皇・皇后両陛下の姿が映し出されているが、できることなら「両陛下を一目でいいから“直接”見たい」という人も多いだろう。
即位当日に行なわれた「剣璽等承継(けんじとうけいしょう)の儀」と「即位後朝見(ちょうけん)の儀」を皮切りに、今後も10月の「即位礼正殿の儀」、11月の「大嘗祭」といった即位にまつわる儀式が予定されている。
◆「半蔵門」で皇居ランナーに“お手振り”
天皇陛下の公務というと、全国各地での式典やイベントへの臨席をまず思い浮かべるだろう。上皇・上皇后両陛下から引き継いだ全国植樹祭、全国豊かな海づくり大会、国民体育大会の「三大行幸啓」や、皇太子時代から臨席している国民文化祭といった行事がある。会場への出入りや駅の構内で、集まった人と会話をする可能性は高い。また、車窓から手を振って応えられることもあるだろう。
それらに加えて新天皇・皇后両陛下の場合、一定期間、“仕事場”である皇居へと通う姿をその道中で見られる可能性がある。
天皇陛下は日常的に、各書類への署名・決裁といった事務仕事や、各国大使との引見をする。そういった公務は、主に皇居で行なわれる。皇居・御所のリフォームが完了するまで、陛下のお住まいは赤坂御用地内にある赤坂御所(旧・東宮御所)だ。陛下は赤坂御所から皇居へ毎日“通勤”することになる。皇室記者はこう語る。