創業家の「令嬢社長」といえば、父・勝久氏とのお家騒動で話題をさらった大塚家具の大塚久美子・社長(51)が専売特許。ところが最近、知名度を急速に伸ばしているのが、2016年に不動産大手の森トラストを父である森章・会長から継いだ伊達美和子・社長(48)だ。
「伊達さんが率いる森トラストは、2020年に竣工予定の『東京ワールドゲート』(東京・虎ノ門)や高級ホテルの誘致などで1兆円規模の投資をするなどイケイケ。経営不振に喘ぐ大塚家具とは明暗くっきりです。しかも、伊達さんは日経新聞で『創業家DNA継ぐ女性社長』(4月11日付朝刊)として取り上げられ、大学時代から経営哲学を学ぶなど、父親との良好な関係を保っている」(経済ジャーナリスト)
久美子氏に巻き返しのチャンスはあるのか。エコノミストの森永卓郎氏が語る。
「4月26日に久美子社長が父親である勝久さんと4年ぶりに面会を果たし、和解を申し入れました。これは大きな進歩だと思います。久美子社長にとっては高い授業料となりましたが、勝久さんが築いてきた顧客との繋がりを大切にするというビジネスモデルに回帰していけば、大塚家具が今後業績を巻き返していく可能性は十分あると思います」
※週刊ポスト2019年5月17・24日号