いよいよ近づいてきた東京五輪2020。全33競技・339種目の中から、いったい何を見ればいいのか悩んでいるという人も多いだろう。そこで、見応えたっぷりなオススメ競技を紹介。カヌーが急流で転覆しないかドキドキし、想像以上に速い自転車のスピードやトランポリンで跳ぶ高さに驚き、フェンシングの演出に見とれる…そんなスリリングでドキドキする“ショーアップ”系の競技はいかがだろうか?
◆『カヌー』→スラロームは、見て面白く、メダルも期待大!
「注目は何といってもリオ五輪の銅メダリスト・羽根田卓也選手が出場するカヌースラローム。東京五輪で専用の会場ができれば選手は存分に練習でき、観客にとってもスリリングで見た目にも涼しい競技です」(スポーツライターの青島健太さん)
【ルール】静水でスピードを競う「スプリント」と激流で関門をクリアする「スラローム」がある。パドル(櫂)が片側ブレード(水かき部分)の「カナディアン」と、両側ブレードの「カヤック」の2種があり、東京五輪は男女でスプリント12種目、スラローム4種目を行う。
◆『自転車』→スピード感あふれる走りや手に汗握る駆け引きに注目
陸上競技と水泳に次ぐ種目数。「メダルが期待できるのは、過去の五輪でもメダルを獲得しているトラック競技のケイリンや、ワールドカップでメダルを獲得しているオムニアム。新種目のBMXフリースタイルも、大池水杜(みなと)選手や中村輪夢(りむ)選手が世界で活躍しています」(日本自転車競技連盟・広報)。
【ルール】トラック、ロード、マウンテンバイク、BMXの4系統22種目が男女合わせて行われる。BMXフリースタイル・パーク以外はスピードを競うが、勝敗の決め方は競技により異なる。
◆『トランポリン(体操)』→想像以上に高く跳び上がる高難度技は緊張感たっぷり
「実際に見ると驚くほど高く跳んでいて、圧倒される競技。高難度技をやるには高く跳ぶ必要があるため、中央に着地することが重要。高難度技を連続で行うと外れて失格になるリスクもあり、緊張感たっぷりです」(スポーツライター・折山淑美さん)
【ルール】トランポリンは演技点、難易度、跳躍時間点、移動点の合計点で競う。五輪予選では第1演技(規定演技)と第2演技(自由演技)を各々10回連続で行う。決勝は異なる10種類の技を連続して行う。宙返りの基本姿勢はタック、ストレート、パイクの3つ。
◆『フェンシング』→スポットライトの中に浮かぶ華麗なる一瞬の剣さばき
中世ヨーロッパが発祥。剣で相手の体の有効面を突く競技。
「最近のフェンシングは、劇場のステージやスポットライトの中で試合を行い、ショーアップされているのが特徴。日本人選手が力をつけており、見て楽しく、メダルも充分に狙える注目競技の1つです」(折山さん)
【ルール】競技はピストと呼ばれる細長いパネルの上で行う。フルーレ、エペ、サーブルの3種目があり、左図のように剣の長さ、形状、重量、得点となる体の有効面などが異なる。種目別に個人戦と団体戦があるが、各試合時間は3分×3セットで、15ポイント先取すると勝ち。攻撃の判定は、リールを経由して選手とつながっている電気審判器が行う。
※女性セブン2019年5月23日号