3月23日にデビューしたばかりの「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」(西日本鉄道)は、福岡県南部の筑後地域の旬の食材や景色を存分に楽しめる観光列車。
地元産あまおうスパークリングワインなどのウェルカムドリンクから始まる旅は、沿線の食材尽くしのコース料理を味わいながら約2時間半かけて走行する。
目玉は旬野菜のピザ。ピザ窯を搭載したキッチン車両で500度前後、約90秒で焼き上げられたピザは熱々でモチモチ。筑後産の小麦粉で作る生地の香ばしさが、地元産野菜の旨味を引き立てる。実は、福岡県は小麦の生産量で全国第2位。生地に使われるのは、筑後産の小麦「ミナミノカオリ」。
前菜の野菜、肉の各皿も地元食材が満載。大川家具や城島瓦など地元の伝統技術を配した内装は心地よく、客車の天井は八女産の竹を使用した手編みの竹細工を施し、テーブルは大川家具を採用するなど食材以外にも地元産にこだわる。車体の外装はキッチンクロスをイメージしたチェック柄だ。
筑後の大地の恵みとともに旅気分を盛り上げる。
◆西日本鉄道 THE RAIL KITCHEN CHIKUGO
【運行区間】福岡(天神)駅-大牟田駅
【運行日】金・土・日・祝
【コース】「地域を味わうディナーの旅」は大牟田駅発。「地域を味わうランチの旅」は福岡(天神)駅発
【料金】各8640円
予約はインターネットの公式サイトからのみ可能。問い合わせは西鉄お客さまセンター
●取材・文/上田千春 ●撮影/松隈直樹
※週刊ポスト2019年5月17・24日号