令和が始まってから間もなく1か月。新時代の幕開けに世間は慶祝ムードに包まれ、新天皇・皇后両陛下への注目は増すばかりだ。だが、新天皇への代替わりは、「皇位継承権を持つ皇族が1人減った」ということも意味する。皇統保持は喫緊の課題。そこで「女性宮家」創設議論が再燃している。
女性宮家の創設は、結婚後、その夫や子供をどう扱うかということも大きな問題だ。つまり、配偶者と子に皇族の身分を付与するかどうかという点だ。
論点整理に先立って行なわれた有識者ヒアリングにも招聘された京都産業大学名誉教授の所功氏は、その判断の難しさをこう明かす。
「皇族としないのであれば、妻は皇族、夫と子は民間人と、家族の間で身分が違うことになり不自然です。しかも子孫を皇族としなければ、その宮家は一代限りで終わることになり、“公務の担い手の減少”を防ぐことに役立ちません。いわば本家の内廷を助ける宮家も数家必要なのです」
では、眞子内親王(27)が女性宮家を創設し、小室圭さん(27)がその配偶者として皇族となったらどうなるのか。
「民間の男性が皇族になるという前例がないので明確な決まりはありませんが、これまでの『さん』づけから、皇族に対する敬称を用いて『圭殿下』といった呼称になるはずです。報道媒体や世間一般では『圭さま』というように呼ばれる可能性が高い。その上で、皇族として行事に臨席したり、各地の視察を行なったりすることになるでしょう」(皇室ジャーナリスト)
皇室経済法の規定により、宮家の当主には年約3000万円の皇族費が支払われる。その妃には半額の約1500万円だ。これに則れば、眞子内親王に約3000万円、“圭殿下”には約1500万円が支給されることになる。
※週刊ポスト2019年5月31日号