2020東京五輪の全競技日程が公表され、チケットの抽選受付も始まった。開会式は来年7月24日午後8時。会場となる新国立競技場の整備も進み、3月に始まったフィールド工事が本格化している(5月11日撮影)。
建築アナリストの森山高至氏が解説する。
「フィールドの地下には配管を埋設し、集中豪雨にも耐えうる排水設備を整えます。ショベルカーとブルドーザーが見えますが、配管の上に砂利を入れてならしているところでしょう。
難易度の高い屋根工事が終わったとはいえ、最後の仕上げが残ります。電気や給排水の設備工事から照明や調度品設置まで、内装工事もかなりの作業量。納期の11月まで残り半年しかないので、ミスはできません。別の意味で神経を使うことになります」
外苑の緑と調和する植栽計画「大地の杜」(地上部分)、「空の杜」(競技場5階部分)も進行中。全体で約4万8000本、130種類の植樹を予定している。
設計を担った隈研吾氏が「日本らしい温かさを目指してきた」と語る新国立競技場。完成まであとわずかだ。
撮影■小倉雄一郎
※週刊ポスト2019年5月31日号