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貴景勝「2場所で大関陥落」悪夢のカウントダウン

わずか2場所で…?(時事通信フォト)

 新大関・貴景勝の5月場所は、「負傷→休場→再出場→再休場」という奇妙な経過を辿り、千秋楽を待たずに幕を下ろした。その裏で一体何が起きていたのか。そしてカド番で迎える名古屋場所はどうなる──。

 貴景勝が右膝を負傷したのは、5連敗中の天敵・御嶽海(小結)に白星を収めた4日目の取組だった。「約3週間の加療を要する見込み」と診断されたものの、中日に再出場を強行。碧山(小結)にあっけなく敗れると、翌日から“再休場”となった。

 大関の再出場は68年ぶりの珍事。そこに、師である元・貴乃花親方の影を感じる関係者は少なくない。

「貴乃花の伯父で“土俵の鬼”と呼ばれた初代・若乃花も、1956年秋場所で高熱を出して休場した後、千秋楽に再出場を届け出た(土俵には立てず不戦敗)。父であり師匠である元大関・貴ノ花の“死力を尽くす”という教えに従って貴乃花自身、2003年初場所で休場後の再出場に踏み切っている(同場所の中日に引退を表明)。貴景勝のなかには“貴イズムの継承”という思いがあったに違いない」(担当記者)

 ただ、師と仰ぐ元・貴乃花親方の例を挙げるまでもなく、力士にとって膝の故障は致命傷になる。まだ22歳の新大関の未来に、にわかに暗雲がたちこめてきた。

◆師匠の言うことを聞かない

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