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高齢者の「犬離れ」、背景にはペット長寿化と人間の高齢化

なぜ「犬離れ」が進んでいるのか

 日本人の犬猫の飼育頭数は1855万2000頭で、15歳未満の子供の数を超える。だが、直近5年間は50~60代に限り、犬の飼育率の低下が顕著な傾向にある。

「ペットフードの品質向上や動物医療の進歩で動物の寿命も長くなっています。15歳でも元気な犬や猫は珍しくありません。高齢になるにつれ、きちんと飼い続けられるかを心配して、ペットを諦める高齢者が増えていることが背景にあります」(高齢者のペット飼育を支援する活動を続けるNPO法人「VESENA」佐々木伸雄理事長)

 一方、離れて暮らす高齢の親元で飼われる老ペットの行く末は、子供世代にとって少なからず悩みの種になっている。親やペットの高齢化で飼い続けることができなければ、里親探しもままならず、やむなく殺処分という結末を迎えるケースも多い。

 だが、高齢者にとってペットは散歩などを通じて運動するきっかけとなるなど、生活にハリと潤いをもたらす。同時に、ペットと身近に触れ合う関係が人間の健康寿命を延ばすとの研究結果も報告されている。

 高齢化社会の中でペットを飼い続ける知恵と工夫が必要だ。

※週刊ポスト2019年6月7日号

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