俳優の野村周平が、6月末からニューヨークに留学する予定であることが明らかになった。留学期間は未定で、語学を学ぶほか、今後の俳優活動のために感性を磨きたいとの思いがあるという。
ここ数年、海外に留学する芸能人が増加している。ウエンツ瑛士は昨年10月より舞台役者としての勉強をするためにロンドンに留学中。Hey! Say! JUMPの岡本圭人は、昨年9月にニューヨークの演劇学校に入学、2年間にわたって留学する。元AKB48の大島優子は2017年8月から約1年間ニューヨークに語学留学していた。ほかにも、短期留学や活動拠点の移行などを含めると、ローラ、渡辺直美、ダレノガレ明美、ピース綾部などが、海外へ渡っている。
一体どうして、留学する芸能人が増えているのだろうか。エンタメに詳しいフリーライターの大塚ナギサ氏はこう話す。
「ネットが普及したこともあって、エンタメ業界においても海外との距離感が近づいているということは大きな理由だと言えます。渡辺謙さんや真田広之さんのように、海外に渡って成功している例が増えていることも、多くの芸能人たちを刺激しているのではないでしょうか。また、芸能人は忙しくて、仕事をしながらだと語学の勉強も難しいので、留学という形で集中的に学ぶという選択をするケースも多いと思います」(以下同)
とはいえ、留学すれば芸能活動を休止することとなり、その間に「忘れられてしまう」というデメリットもある。
「たしかに、若手俳優の場合、どんどん新たな人気者が出てくるので、1年間も芸能活動を休止して戻ってきても、自分の椅子が奪われている可能性もある。語学を習得することはできても、芸能人としてのキャリアがリセットされてしまう危険性もあるのです。そういう意味では、ものすごく難しい選択であることは間違いないです」
また、留学したということで、妙な噂が流れてしまうことも少なくない。
「何らかの不祥事を起こしたことに対するペナルティーとして留学という形で活動休止させられているとか、植毛手術を受けているとか、留学した背景についてあることないこと言われがちなのも事実。実際には本当に語学を学びたいだけなのに、そういった疑いをかけられるというリスクもある思います」
デメリットがあるにも関わらず、芸能人たちが留学できるのは、周囲の理解があってのことだ
「所属事務所としては、できることならば人気があるうちは、しっかり働いてほしいと考えるはず。そのうえ様々なリスクもあるというのに、それでも事務所が留学を許すというのは、長期的なビジョンを持ってタレントを育成しているということでしょう。タレントの意志をしっかり尊重する芸能事務所が増えているからこそ、留学する芸能人が増えているのかもしれませんね」
また、SNSの普及によって、留学しやすい環境もできているという。
「最近は、メディアに登場するタレントよりも、SNS上でのタレントの動きを積極的にチェックするというファンも増えています。つまり、タレント側からすると、芸能活動を休止して留学していても、SNSの投稿があれば、“生存確認”もできるし、ファンサービスもできるんですよ。渡辺直美さんなどは、短期留学中もインスタを投稿し、その存在感は決して衰えることはありませんでした。日本国内で活動すること以外に、発信する手段が増えていることも、留学を後押しする要素になっているのではないでしょうか」
留学する芸能人は、今後も増えていきそうだ。