規格外だったり見栄えが悪かったりすることで、大量の野菜の食品ロスが発生していることをご存知だろうか?
“アップサイクリング=Upcycling”とは、廃棄物や使わなくなった物を素材として利用して磨きをかけ、価値をもった別の物を生み出すことをいう。単に素材の原料として使う、あるいは再利用する“リサイクリング=Recycling”とは違い、廃棄物の新たな商品化…という考え方だ。
ブロ雅農園の「もったいない野菜」をはじめ、全国の農家から無農薬あるいは有機栽培、自然栽培で作られた規格外や不揃いの野菜を買い取り、瓶詰めに“アップサイクリング”しているのがFARM CANNINGだ。代表の西村千恵さんはこう語る。
「化学肥料無使用、無農薬、有機栽培。聞こえはいいですが、実際にこれを実践する農家さんの苦労はとても大きい。そしてやっと収穫できても流通できないB品が時に大量に出る。それでも『不良品は売りたくない』というジレンマを抱えた農家さんも多かったのですが、加工することで『もったいない野菜』に新たな価値を見いだせる…ということを知ってほしいと思いました」
ファームキャニングの“Canning”は、収穫したものを長期間保存しておくために密閉する瓶詰めの知恵を意味する。調理した野菜を瓶ごと加熱処理し、殺菌・脱気させることで常温保存が可能になる。月に400~500個の瓶詰めを手作業で生産している。
「混ぜるだけ、つけるだけ、のせるだけ。瓶詰めになった野菜たちが、簡単&おいしく食卓を飾ります。アップサイクルされた“もったいない野菜”をぜひ、みなさんの食卓にも!」
ファームキャニングの定番は「ベジバーニャ」。アンチョビの代わりに塩麹を使ったバーニャカウダ−ソースで、季節ごとに旬の野菜で作る。初心者なら「季節のビン詰め3本セット」がおすすめ。5月は「ベジバーニャ、しいたけと野菜の万能ソース、香味オイル」の3本(2600円・税別)。https://www.farmcanning.com
※女性セブン2019年6月6日号