人間だけでなく、ペットの病気にも要注意。特に猫は、尿石症や膀胱炎、慢性腎不全など泌尿器系の病気に罹りやすい。「電話どうぶつ病院アニクリ24」の三宅亜希院長はこう語る。
「病院に行くだけでストレスを感じる猫が多く、通院率は犬より低いです。病気の発見が遅れがちですが、最近では専用の待合室がある病院、猫専門病院、往診可能な病院も増えています。犬も猫も病気の早期発見には、定期診断がなにより大切。年1回、7歳以上は年2回、血液検査を含めた健康診断を。気になる症状があれば、獣医に相談しましょう」
人気の猫種が罹りやすい病気と治療法について紹介しよう。
◆ブリティッシュショートヘア
【気をつけたい病気】肥大型心筋症(心臓の筋肉が原因なく腫れ、肥大化する)
【主な兆候】初期は基本的に無症状。疲れやすい、元気がないことも。進行すると呼吸困難、後肢が突然麻痺。
【予防・治療】投薬治療が中心。早期発見が大事で、定期健診に心臓の超音波検査を行なう画像診断を取り入れる。
◆シャム
【気をつけたい病気】幽門狭窄症(胃の出口である幽門部の異常により、胃に入った食べ物を十二指腸に送りにくくなる)
【主な兆候】嘔吐。体重減少
【予防・治療】シャム猫の幽門狭窄は先天性であることが多い。制吐剤、胃薬などの内科的治療で十分な効果が得られなければ、狭くなった幽門を広げる外科手術が必要になる。