年々巧妙化する、「振り込め詐欺」。自宅にいきなり電話がかかってくることも多い。
役所などを装う詐欺電話で、まず気をつけたいことは、非通知電話には出ないことだ。防犯アドバイザーの京師美佳さんはこう話す。
「詐欺電話は、非通知でかけてくることが多いのです。大切な要件の場合、非通知の電話に出なければ、相手は番号通知でかけ直すはずです」(以下同)
また会話を自動で録音する電話機もあり、東京都のように65才以上の世帯などに無料で自動通話録音機の貸し出しを行う自治体もある。
さらに、家のリフォームや、貴金属の買い取りで自宅を訪れる悪徳業者も後を絶たない。
「悪徳業者から買ってしまっても、クーリングオフ制度を利用して料金の返還を要求できますが、実在しない会社の場合は解決が困難です。契約はすぐにせず、家族や知人に相談しましょう。“契約するまで帰らない”などという相手には、“不退去罪で110番します”と言うのも有効です」
◆空き巣・強盗対策
留守を悟られない工夫はもちろん、敷地内の整理を心がけ、防犯グッズを外からわかる場所にも置くなど、隙のなさをアピールすることも大切だ。
「たとえ犯人にダミーの安い防犯ステッカーだとバレても、“ここまで警戒するのだから、侵入したらアラームが鳴ったりするかも”などと、警戒心を与えられます。
泥棒は1回以上、場合によっては1週間ほど下見をして、家族構成や生活状況などを観察しています。だから、慎重さを印象づける工夫が大切なのです」
また、近年は宅配業者を装う強盗事件も起きている。
「郵便物から盗み見た情報をもとに、ダミーの送り状を作る周到なケースもあります。郵便物は犯罪者にとっては宝物。ポストに鍵をかける、宅配業者への対応はドアチェーン越しに行うなど、警戒しすぎて損はありません」
※女性セブン2019年6月13日号