新人の主役×主役級の共演陣でも注目を集める映画『町田くんの世界』(6月8日公開)。岩田剛典をはじめ、高畑充希や前田敦子らが高校生役を演じるのも話題に。今回、ちょっと屈折した高校生・氷室雄役を岩田に…と白羽の矢を立てた、石井裕也監督の狙いとは…! 岩田と石井裕也監督のスペシャル対談で、気になる秘話に迫る。
◆肩甲骨で役作り!?
岩田:以前、ショートフィルムで石井監督とご一緒させていただいて、次は長編で…と思っていたんです。今回、監督から『岩田くんにハマり役があるよ』とお話をいただいて嬉しかったですね。
石井監督:少女漫画原作の学園モノにありがちな、通り一遍のキャラクターにはしたくないなと思っていて。氷室はちょっと複雑なキャラクターで…と思った時に、岩田くんが思い浮かんだんです。
岩田:オファーをいただいた時期に、(以前、別作品で共演した)高畑さんにもお話が来ていたんです。たまたま連絡を取り合っていて、2人とも高校生役になるんだよね…という話になったんですよ。高畑さんが、岩田くんがやるなら私も出る…と冗談交じりに言うので、“ぼくはやるよ”“じゃあ、私も”みたいな感じで(笑い)。
石井監督:岩田くんと高畑さん、相性がいいんじゃないかなと思っているんです。実はショートフィルムを撮る前に、高畑さんに、岩田くんはどんな人ですか?って調査したんですよ(笑い)。“ちょっと変わった王子様。すごく素敵な人”だと言っていました。
岩田:ありがとうございます。30才のぼくが高校生役を演じるんだと驚かれるかたもいると思うんですけど、海外に行くと、いまだにティーンはダメだよ…と、止められることがあるんですよ。だから、意外と高校生役も違和感はないんじゃないかな…と(笑い)。役作りでいえば、高校生ということよりも、特徴的な動きがあったのが難しくて。監督に『肩甲骨を動かして』って言われたんですよ(笑い)。
石井監督:肩甲骨を動かせ…なんて、ほかの誰にも言ったことないですよ(笑い)。
岩田:あはは!
石井監督:岩田くんはパフォーマーでもあるので、その身体性が芝居にどう影響するのか興味があったんです。多分、芝居をする時にパフォーマーとして動いてはいけないと、セーブしているんじゃないかと思って。でも、自由に開放していいと思うし、岩田くんが肩甲骨を動かしたら独特の動きになって、氷室というキャラクターが面白くなるんじゃないかなと。でも、すごい迷っていたよね?
岩田:はい(笑い)。