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高須院長「引きこもりが凶暴は偏見。科学的研究が必要」

中高年引きこもり問題について語る高須院長

中高年引きこもり問題について語る高須院長

 美容整形外科「高須クリニック」の高須克弥院長が世の中の様々な話題に、思いのままに提言をしていくシリーズ企画「かっちゃんに訊け!!」。今回は、中高年の引きこもりについてうかがいました。

 * * *
──川崎市登戸での殺傷事件と元農水事務次官による長男殺害事件によって、中高年の引きこもりに注目が集まっています。

高須:これはいろんな問題をはらんでいると思うね。仮に今後も中高年の引きこもりが増えれば、当然日本の労働力低下に影響する。そこまでいったら相当に深刻な問題で、日本という国家の危機になりかねないだろうね。

──中高年の引きこもりが増加する理由はどういうところにあるのでしょうか?

高須:専門家のみなさんがしっかり分析してくれているとは思うけど、個人的に感じているのは、家族単位の教育が成立しなくなっているということ。「毒親」なんていう言葉もあるけど、親が子供の教育を放棄した結果、一緒に住んでいても孤独に生きている子供が増えて、そして引きこもりになるというパターンがある気がするね。引きこもりになった本人よりも、親や家族に原因があるというケースも多いんじゃないかな。

 もちろん、明確な理由があって引きこもりになってしまった人については、また別の話。家族とともに引きこもりから脱却しようと努力している人だってたくさんいるだろうしね。

 でも、自分の子供が引きこもりであることを恥ずかしいと感じて、その事実を隠しながら生活している親も多いでしょう。それは引きこもりになっている張本人としたら、絶望的な状態だよ。世間体より何よりも家族こそが大事だという、当たり前の考え方を取り戻さなくてはならないケースは多いと思うね。

──川崎の事件の犯人や殺害された元次官の長男の“凶暴性”にスポットを当てられることも多いですね。

高須:引きこもりだから犯罪を行うとか、凶暴になるというのは間違いだよ。コミュニケーション能力が高い凶悪犯罪者だってたくさんいるし、穏やかな性格の引きこもりの人だってたくさんいる。ドラマなんかでも引きこもりが暴れるシーンも多いけど、そういうものの影響もあって、引きこもりが凶暴だというイメージが出来上がっているんだろうね。こういった偏見もまた、親たちに「引きこもりは恥ずかしい」という思いを抱かせる原因のひとつでもある。正しい認識を広める必要があると思うよ。

 それに、凶暴な犯罪者が生まれる背景には、遺伝的要素を指摘する研究もあるんだよ。「サイコパス遺伝子」なんて言葉もあるしね。引きこもりとは関係ない。

──松本人志さんは、川崎の事件のような凶悪犯罪者について「人として不良品」だとコメントして、賛否両論となりました。

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