『万葉集』に収められた『梅花の歌三十二首』の序文が新元号“令和”の引用元と発表されて以来、一躍脚光を浴びている福岡・太宰府。そんな令和ゆかりの地でおいしいものを食べたい……。
福岡の代名詞といえば“うまかもん”。商人の街として栄えたことから近隣の新鮮な食材が行き交い、忙しい生活から生まれた食文化が根付いています。福岡に縁の深い人々が、おすすめをナビゲートする。
◆割烹 よし田
住所:福岡市中央区天神1-14-10
定休日:日曜・祝
昼時は行列ができる鯛茶漬け『鯛茶』は、まずそのままで白身の弾力を、後半は緑茶をかけて深い味わいを楽しむ。
「鯛の味が引き立つよう、秘伝のたれに長時間漬けないのもこだわりです」(社長・吉田泰三さん)
もうひとつの名物は、佐賀の呼子から毎日直送されるやりいかのお造り。下に敷くしその葉が透けるほどの透明感は、新鮮さの証。
おひつのご飯もついた『鯛茶』は、ランチ時1080円と破格。夜はコースの一部として提供される。歌手でタレントの森口博子さんも『鯛茶』の大ファンだ。
「巨大ないか刺しにテンション! 食べ方を変えて楽しめる鯛茶と両方頼みます」
●森口博子さん/福岡出身。「博多祇園山笠では、活気や団結力を感じます」。8月から福岡などでツアーを開催。
◆博多味処 いろは 博多本店
住所:福岡市博多区上川端町14-27 いろはビル
定休日:月曜、9月まで月1回火曜
『地鶏水たきコース』(1人分・5070円)は芸能人のファンも多く、店内にはサインがずらり。
「脂身も良質な佐賀の赤鶏を、丸ごと昆布だしで煮ています。水から強火で炊き、身はホロホロ、スープは濃厚なのにしつこくない仕上がりに。まずスープを飲み、もも肉を皮ごと練ったつくねやキャベツを投入。甘みが増すスープの変化も楽しんで」(店主・原田隆史さん)
フリーアナウンサーの堤信子さんもこの水たきをおすすめする。
「滋味深いトロトロのスープや〆の雑炊はもちろん、女将さん達の人柄も心身に沁みます」
撮影/深澤慎平
※女性セブン2019年6月20日号