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相撲とヤクザとの関係、砂かぶり席の有名男性を協会が問題視

クリーンになれないのか(2010年9月場所での入場口。時事通信フォト)

「大相撲とヤクザ」──長い興行の歴史の中で、両者は密接に結びついてきた。野球賭博や八百長スキャンダルが発覚するたびに、「国技」に相応しくない関係が問題視され、相撲協会は近年、暴力団・反社会的勢力との関係廃絶のアピールに躍起となってきた。しかし、その自浄能力を疑う出来事が起きた。

 今年3月に開催された大相撲春場所の会場となったエディオンアリーナ大阪。東西の“砂かぶり”と呼ばれる溜席には、揃いの茶色の陣羽織を着た観客が並ぶ。春場所の興行を支える「東西会」の維持員席だ。そこに“ある男”の姿があったことが、協会内で大問題に発展している──。

「砂かぶりにいたのは、元プロボクサーの渡辺二郎です。タレントの島田紳助が2011年に芸能界引退に追い込まれた際、直接の原因となったのが渡辺を通じた暴力団幹部とのメールのやり取りでした。

 当時の所属事務所の社長は、会見でメールの相手であった渡辺のことを『暴力団関係者』と明言していましたが、その人物が維持員席に陣羽織を着て座っていたのだから、騒ぎになりますよ。協会には一般観戦者からの目撃情報の提供があったといい、東西会のなかでも問題となっています」(若手親方)

 土俵下で陣羽織を着て観戦する「維持員」とは、いわば協会が認めた“公式のタニマチ(支援者)”だ。協会に所定額の寄付を行ない、承認を受けることで、場所中は「維持員席」での立ち合い(観戦)が認められる。

 維持員の団体としては、開催地ごとに東京の「大相撲溜会」、福岡の「九州溜会」などがあり、大阪では「東西会」がそれにあたる。維持員となるための寄付(維持費)は6年分を一括で支払い、その額は「138万円以上」と定められている(東京のみ、年3場所なので414万円以上)。

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