長年連れ添った夫婦でも、時として息苦しさを伴うことがある。熟年夫婦のストレスを緩和するためには、「絶妙な距離感」と「生活の工夫」が必要だ。
夫婦で寝室を別にする「夫婦別寝」の効果が高いことは、すでに広く知られている。いびき、歯ぎしり、寝相の悪さ──などといったパートナーによるストレスから距離を置くことができる。
寝室に限らず、日常の至るところに「夫婦一緒にしたほうがいいこと」「やってはダメなこと」がある。夫婦の証言から、その最適解を探っていこう。
◆旅行は日帰りで出かけるのが「〇」
余裕のある時間を使って、旅行を計画する熟年夫婦は多い。現役時代は頻繁に海外への家族旅行に行っていた元保険会社社員のAさん(71)だが、子供が独立し、自身がリタイアしてからは、夫婦での旅行はもっぱら「日帰り」だという。
「自宅で過ごす時間が増えると、やっぱり気分が鬱々としちゃいますからね。時には気晴らしにどこか遠くへ出かけたほうがいい。
でも旅行となると、道中は夫婦でずっと一緒にいることになる。だから、日帰りくらいの時間がちょうどいい。ケンカもせず、楽しい思い出もできてお互いハッピーです」