五輪聖火リレールートの概要が発表された。来年3月に福島県からスタートし、121日間かけて全国47都道府県の857市区町村をつなぐ。
聖火台が設置される新国立競技場は、完成まで残り6か月を切った(6月11日撮影)。建築アナリストの森山高至氏が解説する。
「建設用の足場やネットが広範囲にわたって取り外され、小型クレーンも姿を消しました。フィールドの地下工事も着々と進み、東側半分(左手)には直径2cmの配管が取り付けられました。
これから西側にも配管を整備し、夏は冷水、冬は温水を流して、芝生を適切に管理します。配管の上に砂を30cmほど盛り、8月以降に芝を植える予定です。
フィールドの西側(右手)には、早くも走り幅跳び用の砂場が見えます。客席は約6万席のうち、3万5000席の設置が終了。現場では、最盛期と変わらない約2500人の作業員が毎日働いています」
柱が並ぶ最上階のスペースには、1周約850mの散歩道「空の杜」を整備。植樹が順調に進んでいる。上部の「風の大庇」は、風を効率よく観客席に取り込む。
撮影■小倉雄一郎
※週刊ポスト2019年6月28日号