放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、吉本芸人の「光と影」が露わになった1週間について振り返り、“闇営業”について考えた。
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芸能界最大手、吉本興業の光と影が思い切り出ちゃった1週間。その裏で芸能界最小の事務所と言われる原田龍二が記者会見などでサンドバッグ状態。マンツーマンでやっている社長が記者達にむかい「今日は時間無制限。質問が無くなるまでやります」。これには爆笑。やれ「4WDでのマイカーSEXはどうなんです?」(私だったらマイカーとくれば清だ。前川清のシャレです。すいません)「10分で済ますというのは短かすぎるんじゃありませんか?」まで言われ「水戸黄門の助平さん角さんは降りるんですか?」(もうやってないわい)。
会見の後、5日には4月から始まったばかりの自分の番組『DAYS』(ニッポン放送)で嗚咽しながら謝ってた。皆に謝ることはない。カミさんに一生怒られていればいい。二人の子供だけにはキチンと父として謝るべきは謝ればそれでいい。久々にクスクスッときた会見だった。
それにひきかえさわやかすぎて日本中から文句なしの拍手喝采だったのが山里亮太と蒼井優の会見。いきなり女のテレビタレントやらレポーターが「いや実は山ちゃんカッコいいんですよ」「とても紳士的だったし」なんて言い出したのにはびっくり。それまで散々ブサイクだのキモいだの言ってたのに、蒼井の勇気のあとにコロッ。
私はもう5年以上ずっと深夜放送『JUNK 山里亮太の不毛な議論』をきいているが“ねたみ、そねみ、うらみ”一本で押していく頭の良さで来たのだ。オードリー若林曰く「山ちゃんは10年前のおかっぱ頭に赤いメガネから、徐々に、本当に徐々に分からないように10年かけて髪をそっといじり、毛先を遊ばせるようになってきている」と細かく見る人はちゃんと見ているのだ。