「今年の秋に、BTS(防弾少年団)にとって“よい知らせ”があるかも」。そんな噂が今ファンの間を駆け巡っている。
6月13日にデビュー6周年を迎えたBTS。今はワールドスタジアムツアーの真っ最中で、6月には英国ロンドン公演に続き、パリ公演も大成功。7月には来日し、大阪と静岡でのコンサートが控えている。そんな中、ファンが「秋」に注目するのは、メンバーの兵役が迫っているからだ。
『韓流スターと兵役』(光文社新書)などの著書がある作家の康煕奉(カン・ヒボン)さんが話す。
「韓国では高校を卒業すると兵役を課されますが、芸能人がその活動を評価されれば、30才まで入隊を延期することができました。しかし、昨年10月に兵務庁の方針が変更され、28才以上の延期が難しくなった。さらに兵役前の満25才以上の男性が海外へ出国する場合は、国外旅行許可を受けなければならない。規定は厳しく、1回につき6か月以内で、その期間は合わせて2年を超えることはできません」
最年長のJINは来年28才。SUGAも現在26才。年齢が違うメンバーが順々に兵役前の制限を受ければ、メンバー全員での活動が長期間難しくなってしまうのだ。
これまで韓国の芸能関係者は、政府に兵役前の海外活動の制限を緩和することを求めてきた。
しかし、「この秋」に期待されているのは、海外活動の制限の緩和ではなく、ズバリ「兵役免除」だという。ファンからすれば、まさに一発大逆転の朗報だ。
スポーツならオリンピックの銅メダル以上やアジア大会の金メダル、クラシックの世界でも国際音楽コンクールの2位以上というように、世界的に大活躍した人たちが兵役免除される制度がある。一方、芸能に関しては兵役免除制度がないため“不公平だ”という声があった。そんな中、ある発言が論争に火を付けた。
「昨年9月、韓国の文化政策について積極的に活動している議員がインタビューで兵役免除という特例をアーティストにも適用すべきかという問いに“BTSは明らかに国に貢献した”とBTSの兵役免除を肯定する発言をしました。そこから議論が活発になり、今年の春からは国防省と兵務庁でも具体的に動いているので、いよいよこの秋に結論が出るのではとみられている」(康さん)
東方神起やSUPER JUNIORなど、これまでK-POPグループのメンバーは例外なく入隊してきたが、BTSが兵役免除となれば初めてのことだ。
「韓国では“兵役を受けないと国民の反感を買って人気が下がる”といわれてきた。だから芸能関係者側は兵役免除制度の適応を希望しないという形をとってきたんです。でも、BTSレベルになれば話は別。彼らは“国威発揚”という兵役以上の目的を果たしているし、国民全体も納得するでしょう」(康さん)
米ビルボードチャートで3作連続1位を獲得し、今年2月のグラミー賞でも注目されたBTS。その活躍ぶりが“オリンピックのメダル級”以上なのは誰の目にも明らかだろう。
※女性セブン2019年7月4日号